
はじめに
最近思うのは楽団の作りかたっていう決まったものはないんだなってことです。所詮,音楽のサークルでもスポーツのサークルでも最後にモノをいうのは人間関係であると考えています。というわけで、一番根底に考えなければいけない事って「相手に対して自分がやられて嫌な事は極力やらない」という事です。もちろん,個人として動くわけではないので個人の考えを無視して進めていかねばならない事ってありますけど,基本は人間関係を出来るだけ考慮して物事を進めていくということが重要だと思います。
楽団を作ろうと思ったわけ
楽団を作ろうと思ったのは簡単な理由です。要はボク自身が楽しく楽器を吹ける環境が欲しかったからであって,それ以外の何ものでもなかったりします。ただし,これでは味気ないものがあるので少しそこに至るまでの事を書いていく事にします。
2000年の2月にボクはある出来たてほやほやの市民楽団に入りました。クラリネットからチューバにコンバートしてから2年以上たっていたもののぜんぜん吹けるようになっていなかったので所属している東海ウインドオーケストラ以外に楽器を吹ける場所が欲しかったのです。そこはちょうど家から電車で10分くらいの所で練習していたのでボクにとってはちょうどいい所でした。ホントに細かいことは考えずただ楽器を気持ちよく吹ければいいなって感じです。
しばらく立ってみるとなんかおかしいなと思うようになりました。運営の人達の言葉のはしばしに引っかかるものがでてきました。そして,それを感じている人が他にもいるということも感じられました。
もうちょっとしてみると、今までのボクの経験では考えられなかったようなことでもめるようになりました。簡単にいうと楽器を吹く事と直接関係ないような事です。
ある日,仕事場であるメールを読んでいて思わずキレてしまいました。そして突発的に「おれは辞めて楽団を立ち上げる!」と宣言してしまったのです(爆)。うーん、なんてテキトーな理由(爆)。
最初は誰もこなかったら計画がおシャカになるからいいだろう・・・とタカをくくってましたが,最終的に20人近くが賛同してくれました。というわけで本格的に楽団の発足に着手したのです。
最初にやった事
楽団を作ろうと思って最初にやった事は、メンバー用のMLの立ち上げと楽団立ち上げの経験者にいろいろと聞いてみる事でした。やはり、年上だろうが,年下だろうが,こういった時は経験者の話を聞くのが一番だと思ったのです。
ちなみにもう一方のMLに関してはあまりミーティングばかり出来るとは思ってなかったのと,ボクが思っている事を書いて見てまわりの反応をみたいと言う気持ちから立ち上げました。最もこれに関してはボクは何もやっていません。賛同者のうちの一人が作ってくれたものです。
MLに関してはあまりお勧めできません。たしかに電子メールって便利ですけど,リアルタイムのリアクションが見えないので議論には使えないと思ってます。最も,うちの団でも電子メールだとよく考えてから返信出来るということで非公式にはいろいろ使ってますけど,基本はミーティングをするのが一番だと思ってます。基本的に人付き合いというものが大切だと思うのでそこらへんもできるだけ実行したほうが良いですね。ボクなんか立ち上げのときは週に3回,下手すると毎日のように誰かしらと会ってましたもん(爆)。もっとも仕事がそれほど忙しくなかったという事もあるんですけどね…。
何から決める?
楽団を立ち上げるときに相談した友人に一番最初に聞かれたのはどんなコンセプトでやっていくのかという事でした。ボク自身は楽器が楽しくできればいいと思っていたのでコンセプトなんてきちんとは考えてはいなかったのですが、東海ウインド(ボクが掛け持ちしている楽団です。)にいたときにふと思った事があったので、それをそのままコンセプトにしてしまいました。そこらへんはフロイデ・ウインドハーモニー・オルケスタのホームページにも出ていますが、
・楽器の実力にかかわらず誰もが吹奏楽を楽しめる雰囲気を持ったバンド
・難曲・大曲ではないためになかなか演奏される事のない新譜を発掘する
・やり尽くされてしまったために演奏させる事の少なくなった曲を再発掘する
この3項目をコンセプトとして考えてみました。もっとも当初はこんなに整理されてはなく、もっと、文章的に変な(爆)ものでしたが…。
とにもかくにもコンセプトは決まりました。
練習場はどうすんの?
さて、楽団をやっていくのに一番必要なのは練習場です。最も重要なものの筈なのに簡単に決めてしまいました。とりあえず、情報がある人が出した中でいくつかに絞っていきました。というわけで、今の場所に決まったのです。ここらへんはノリ以外の何物でもありません(爆)。もっとも将来の事を考えて練習場所は発掘していかないといけないと思ってます。
ちなみに、練習場所の決まった理由として
・府中の森芸術劇場・・・打楽器が安い金額で借りる事ができる。
・府中グリーンプラザ・・会場が安い。
・練馬文化センター・・・都内にあり、交通のアクセスが比較的便利。
団費は?
吹奏楽団のみならず、どんなサークルをやっていくにもお金は必要です。でも、金の成る木があるわけでないのでどうにかしなければなりません。
とりあえず、団費は東京で活動するのならこんなもんだろうという考えで3000円としました。この金額は「これ以上出せないだろう」と思った金額でもあります。もっとも、高校生・大学生も同じ値段にするのかという話もありますが、そこらへんはあとで考えようと思いました。
団費を決めたらそれを管理する会計さんを決めなければなりません。
たまたま会計さんは立候補があったのでその方にお願いいたしました。
団の財政の作り方
会計という仕事を作って、やってほしい事というのはあったもののそのやってほしい作業を会計さんに教える能力がボクにはなかったのでちょっと悩みました。
大学4年生の時に東京都大学吹奏楽連盟の役員をやらせていただいてはいましたが、当時の役職は副事務局長兼渉外でしたし、生まれつきお金勘定が苦手という意識があるので、誰かに委ねたい気持ちはあります。ただ、僕が思っているようなお金の管理ができる人材を知らなかったのです。学生時代の仲間に呼びかければ助けてくれたかもしれません。でも、ほとんどの仲間が楽器から離れている事を知ってしまっているのでちょっと声もかけ辛いところがあります。大体かけたところで集まってくれるほどボク自身に人徳はなかったりします(爆)。
さて、会計を見てくれる人どうすんべ…(悩)。
"会計を見させてください"
そんな事を考えていたある日曜日。東海ウインドの練習後、一人で新宿をさまよってました。晩御飯を食べないといけなかったのですが、なんやかんやさまよう破目になったのです。
そんなときに電話が鳴りました。
「もしもし、ぴんぞう(仮名(爆))ですけど…。まちゅの楽団にお世話になりたいんですけど。あと、会計も見させてください。」
そんなような電話でした。
ぴんぞうさんは前にいた楽団で仲が良かった人で、ボクより6歳年上です。お仕事は印刷会社の経理マンなので数字に明るく(そのはず)ぜひ、来てほしいとは思っていたのですが、ボクから誘うと引き抜きのような気もしたので声をかけていませんでした(というか、その楽団にいた時からの付き合いの団員でボクから誘ったのは一人もいなかったりするけど…)。
願ってもないお言葉なので参加していただくようお願いしました。もっとも頼み方も今から考えると人をナメタ頼み方でしたけど(爆)。なんてったって。
「いやあ、もうメンツにはいってますから」
の一言でしたし…。
とりあえず、おもに会計を見てもらう人は決定しました。やった!
代表者はどうする?
ボクは最初、楽団を立ち上げたからといってそのまま代表者の座に座る気は正直ありませんでした。なぜなら自分がそんな人徳が備わっているわけでもないし、能力もない事がわかっていたからです。
僕の考える代表者像は
・団長というオーラが漂っている(爆)
・人を信用できる
・こらえ性がある
・事務的な仕事をとりあえずこなす事ができる
こんな感じです。
ボク自身が満たしているのはかろうじて4番目だけです。あとはちょっとね…、といわれてもしょうがないレベルでした(今もそんなに変わらないと思う)。
というわけで、ミーティングとかを仕切りつつもいつでも代表者として交代できるようにはしておいたつもりです。もちろん立ち上げ当初は見学者の方の対応とかの関係上、ボクがやるのは当然だろうと思っていたのですが本格始動をした時には代表者をしかるべき人に代わってもらおうと思ってました。
が、いろいろ仕切っているとやっぱりなってしまうんですよね。代表者に。まあ、団員のみなさまに支持もいただきましたのでがんばってやらせていただく事にしました。
客観的に見た代表者のタイプ
吹奏楽団の代表者は次の2つのタイプに大別されると思います。
・自分のやりたいよう方向性に楽団を持っていくプロデューサータイプ
・基本的に団員の中からでた意見を調整して、それを方向性として見出すコーディネータータイプ
前者のタイプの代表者はどちらかと言うと完璧主義者の方が多いような気がします。あとは、人に作業を割り振っても辛抱できない人(爆)。要するに、自分のやりたいように楽団を持っていきたいタイプです。結構このタイプの代表者の方が多いような気がするのですが、このスタイルで本当に許される方はそんなにいないような気がします。
このスタイルを取っている方って結構理屈先行型が多かったりするんですよね。もちろん、そうでない方もいらっしゃいますけど…。
後者のタイプは個人の考え方としては多少ずれていても、楽団としてベストな方法を取りたいと言うタイプです。このスタイルの方はボクの経験では人生経験豊富な方に多いようです。ボクの取りたいスタイルもどちらかというとこのスタイルになります。
補佐役を探さねば…。
会計を担当する人はなんとか決まりました。次に探さないといけないとおもったのは自分を補佐してくれる人です。じゃないと体力的に楽できない(爆)。
楽団のトップの方の中には自分の思った方向に思った方法でものが進まないと気が済まないかたもいらっしゃるようです。ただ、これを忠実に実行しようとすると自分で抱え込むものが莫大な量になります。元来、怠け者であるボクとしては(爆)これではたまらないので、補佐役を探して、精神的なもの以外抱え込まなくて済むようにしたかったのです。
さて、まずはMLで立候補を募りました。でもなかなかでてこない・・・。考えてみれば楽団の運営なんか携わった事のない人のほうが圧倒的に多いはず。しかも最初から副代表者という立場では・・・。二の足を踏むのも当然でしょう。
出てこなかったので、ボクから男性1名、女性1名にお願いをする事にしました(必殺技!ラブコール(爆))。
補佐役をどんな人にすんべ
代表の補佐をどんなタイプの人にしたらいいのか考えました。考えたと言ってもたかだか5秒くらいですが(爆)。
何をやるにしてもいろいろな可能性を見出したかったので、僕とはまったくタイプの違う方にお願いしようと考えました。そっちのほうが運営していても刺激があって面白いと思ったからです。
自分と考えの同じ人としか組まないというかたもいらっしゃるみたいです。他の楽団では…。そうする事によってミーティングの時間の短くなり物事が速く進むという考えですが、趣味でやっている事もあるし、どうせやるなら自分以外の人が持っているモノも反映させていきたかったのでその考え方を取りませんでした、というかハナっから頭の中になかったといううわさもあります(爆)。
で、誰?
候補に上がったのはぴんぞうさんと、ふりすくさん(仮名(爆))という女性の方です。
ぴんぞうさんを選んだのは、会計関連を見ていただいているという事と、ボクよりも人生経験が豊富なので知恵をたくさん持っているだろうという目論見です。あと、ボクよりも年齢が上の人が楽団に増えてきたときにそこらへんの年齢層のかたをぴんぞうさん中心でまとめてもらえれば良いと思ったという事もあります。
ふりすくさんは当時大学院生でした。実は当時、ボクは彼女がどんな人なのかをよく知らなかったという事実があったりします(爆)。ただ、いろいろな事を人と話しているのをダンボになって聞いていると理論だててきちんと話すというところがありました。ボク自身は"血の気でGO!"というタイプなので、ちょうど自分にないモノを補ってくれると思ったのです。ただ、学生さんという事で即戦力というより将来に向けて"育ててみる"と言った感覚でお願いしたのもあります。
ぴんぞうさんには新宿のとんかつやで黒豚のとんかつを施し、ふりすくさんには新宿の靖国通り沿いにあるお好み焼きやさんでお好み焼きを振舞って補佐役を決定しました。
とりあえず、ボクが精神的なもの以外で疲れる要素がなくなりました。
初めての見学希望者
そんなこんなでいろいろな構想を練っていたある日、僕の楽団設立術の師匠(爆)である、わっきぃ氏より電話がありました。
用件はフルートの初心者(女性)が問い合わせの電話をかけてきたのだが、諸事情により、フロイデを紹介してくれたとの事、とりあえず電話してみたらということでかけてみました。
その女性がはじめての見学者であり、第1号新規入団者となる呉服屋の女将さん(仮名)です。彼女は音楽教室で先生についているのだけれど、何処か別に吹く場所がほしいとの事、第一回練習まですこし日にちはあったのですが、とりあえず、練習日を伝えて電話を終わらせました。
女性だったせいもあって、緊張したのはいうまでもありません。
いよいよ第一回練習日
さて、第一回練習日がやってきました。場所は前もって取ってもらってました。
ところが、練習室の前の張り紙を見ると午後6時からだと思っていたのが、午後1時からになっている!よく施設使用承諾書を見ると、午後1時からと書いてある。でも、それをもらった時に「夜からだから」って聞いたような気が…。
しまった!ピーンチ!なんて思っていたら、となりの部屋が空いている。
「交渉してくるよ」
と言ってくれたのはともってぃ(仮名)さん。お言葉に甘えて行ってもらったら、使わせてもらえるとの事。ラッキー!ありがとう!ともってぃ!
という事で、第一回練習はどたばたしながら無事(?)終了しました。
それからの展開
ここまでがボクが楽団を立ち上げてから、第一回練習までの出来事です。実はこれ以降の方がいろいろあったのはいうまでもないですが、お代としてここまでとしておきます。
ボクの場合はたまたま前の楽団から引っ張ってきた(つもりはないけど)人材がいたり、楽団を立ち上げた経験者が周りにいた事が幸いして何とか肉体的に楽をして楽団を作る事ができました。イチからやろうとしたらもっと大変だったでしょう。
でも、人材がいても信頼しなければ楽はできません。楽をする事が言い事ではないのかもしれないけれど、人間なんて弱いものですから、そういった事をしようとしなければ「俺がこんなにがんばっているのに…」と思っても不思議はないと思います。それを表面に出したらサークル活動というものはなりたたなるのではないかなって最近思います。
これを読んでくれた楽団設立予備軍(爆)の方のお役に立てれば幸いと思います。
あっ!でも、東京近郊に住んでいる方はこれを読んだら楽団を作るのではなくフロイデにはいって僕らと一緒に吹奏楽を楽しんでくれたほうがうれしいな。